リョービ株式会社と、株式会社Octa Robotics(本社:東京都文京区、代表取締役:鍋嶌 厚太)は、ロボットが自動で開き戸を通過できる仕組みの実証に成功しましたので、お知らせいたします。この仕組みは、リョービの建築用品事業が開発した電動式ドア開閉装置「RUCAD(ラクアド)」と、Octa Roboticsが提供するロボット・設備連携インターフェースサービス「LCI」※を組み合わせることで、ロボットが人の手を借りずに開き戸を開けて通過できるようにするものです。
開き戸でもロボットが通れる時代へ

電動式ドア開閉装置「RUCAD(ラクアド)」
近年、少子高齢化による人手不足が深刻化する中、施設の管理や運営を効率化するために、荷物の運搬や清掃などを担うサービスロボットの活用が広がっています。すでにエレベーターや自動ドアでは、ロボットがセンサーと連携して通過する事例が増えていますが、開き戸はロボットが自力で開けることが難しく、課題となっていました。
このような課題に対し、リョービとOcta Roboticsは、電動式ドア開閉装置「RUCAD」とロボット・設備連携インターフェースサービス「LCI」を連携させることで、防火戸を含む開き戸でもロボットフレンドリーな環境構築が可能であることを実証しました。
リョービが開発した電動式ドア開閉装置「RUCAD」は、本体及び電源ボックスに外部機器とのインターフェース端子を搭載しており、各種センサーと連携することでドアの開閉が可能です。なかでも2025年3月に発売したRU-030は、バネ機構の採用によって停電時においても開き戸を自動で閉める特長的な機能を持っています。
Octa Roboticsが独自に開発したロボット・設備連携インターフェースサービス「LCI」は、エレベーター、自動ドア、セキュリティ設備、ロボットなど、メーカーや機種を問わず連携可能な通信インターフェースで、ロボットが建物内を自由に移動できるシステムです。国内主要エレベーターメーカーとの接続実績も豊富で、安全性の高い接続方式を採用しています。今回、「RUCAD」を対象とした連携においても、ドアの開閉が可能であることを確認しています。

施工イメージ
今回の取り組みにより、既存の建築物においてもロボットが自由に移動・作業できる環境の整備が現実的なものとなり、施設管理業務の効率化や新たなロボットサービスの導入が期待されます。今後もリョービは、省力化と人手不足解消に資する製品・サービスの提供を通じて、より快適で持続可能な施設環境の実現に貢献してまいります。
※LCIは、Octa Roboticsが独自に開発提供する、ロボット・建物設備間連携に特化したマルチベンダー型のインターフェースサービスです。「LCI」を利用することにより、ロボットが自動ドアやエレベーター等の建物設備と連携することが可能になり、ロボット単体でのフロア間移動及びエリア間移動が可能になります。経済産業省主導で策定されたRFAプロトコルに準拠したオープン仕様に基づいており、エレベーター会社やロボットベンダーを問わず、いずれも容易に接続可能です。
株式会社Octa Roboticsについて

Octa Roboticsは、「ロボットをあたりまえのインフラに」をパーパスに、組織をまたいだコミュニケーションの推進と、市場に足りない要素の提供を行うことでオープンイノベーションを下支えし、サービスロボット市場の成長を加速させます。ロボット・設備連携インターフェースサービス「LCI」の提供をはじめ、ロボットサービスの安全運用に不可欠なルール作りである標準化と、スピード感を持った開発・実装・導入までの企業アライアンスを強みとし、お客様の本質的なニーズに寄り添いながら研究開発、サービス提供を行います。
- 社名(商号):株式会社Octa Robotics
- 代表者:代表取締役 鍋嶌 厚太
- ホームページ:https://www.octa8.jp/
- 本社所在地:東京都文京区向丘2丁目3番10号 東大前HiRAKU GATE
お問い合わせ先
報道関係:リョービ株式会社 経営企画部 広報課 TEL 03-3501-0524
お客様:リョービ株式会社 建築用品本部 企画管理部 企画課 TEL 03-3927-5510